その背中を見てたくて

彼らがいて、わたしがいる

アイドルが好き ということ

 

アイドルオタクの基本スタンスって、“貴方が好き”ではなく“アイドルである貴方が好き”だと思うんです。

 

勿論ほんとは、推しのことを1人の人間として好きと言いたいです。

でも言えないんです。

好きと言うには、わたしは、余りにも彼らのことを知らなすぎるから。

 

 

わたしが知っているのは、アイドルとして光を浴びている時の彼らだけなんです。


彼らは常々、自分が考える理想のアイドルを演じています。

いや、演じているという言葉は適切ではないかもしれません、憑依してるという方が近いのかも。
演じるというのは頭を使って別の人(物)になりきる事を意味しますが、彼らは脊椎反射でアイドルをしています。(正しい日本語が使えなくてすみません。。)

 

だからわたしが唯一、彼らのことを1人の人間として好きになれるとしたら、彼らが理想としているアイドル像わたしの求めるアイドル像が一致するという点だけしかありません。(厳密いえば容姿も当てはまりますが。)

 


こうして文字に綴ると、アイドルとファンの関係性って実に脆くて頼りない気がします。物理的なものにも、法律にも、モラルにも過去に積み重ねてきた思い出にも、何にも保証されないのですから。


実際先日、ファンの前で突然、アイドルの肩書きを投げ捨て1人の人間として幸せになることを宣言した女の子が話題になりました。

 


でもわたしこの危なっかしい関係性、結構魅力的だと思うんです。

アイドルである限り応援し続けるファンと、ファンがいる限りライトを浴び続けるアイドル。
お互いがそれぞれの役割を突然放棄したりしない。裏切らない。その信頼があって初めて成り立っています。
こんなにも脆くて不確実なのに、でも確かな信頼がある。


不思議だと思いませんか。

会った事も話した事もない人なのに、信頼だなんて。面白いですよね。

だからなんか、惹かれちゃうんです(笑)

 

恐らく、彼らがアイドルである自分を誇りに思ってくれていたり、アイドル人生を幸せだと感じてくれる事で信頼感が増すような気がします。
だって、自分の好きなアイドルがアイドルとして生きてくれる。もっと言えば、アイドル人生を幸せだと感じてくれる事って、当たり前のようで実はものすごい奇跡で尊い事だと思うんです。

 

そんな奇跡を噛み締めながら、今日もわたしはわたしの大好きなアイドルたちを応援します。

 

 

〜追伸〜

もも、15年もの間、アイドルとして生きる道を選んでくれてありがとう。
アイドルである自分の事をだいすきでいてくれてありがとう。
おかげさまで、わたしは、アイドル嗣永桃子をだいすきでいることができたよ。